FF4(カイリディ)
お題の続きをUPしました。が中編です。
どうも最後がうまくまとまらなくなってしまいました。
後編は近々UPします。
続きからどうぞ。
10の甘い恋(カイリディ)
01 傍ら
02 ぎゅーっ03 いたずら
04 永遠なんて知らなかった
05 枕
06 バカップル
07 一緒に
08 愛してる(前編)(中編)
09 君の笑顔
10 今日も明日もあさっても
配布元
モモジルシさんからお借りしてます。
08 愛している(中編)
焼け落ちたミスト村は、生き残った村人達の手によってわずかだが復興しつつある。
その村の隅にいくつもの墓標があった。周りは無数の花に囲まれ木漏れ日が差していた。
一つの墓標の前に佇んでいる少女がいた。
「お母さん・・・」
かすかな声で母を呼ぶ。
色々と報告したいことがあるのに何も言えない。ただただ涙が頬を伝う。
その涙を拭いこう話した。
「ただいま。お母さん」
リディアが村に戻ったことによって村は活気づいていた。
セシルとローザは一旦バロンに戻った。リディア一人では心許ないからといってカインを残して。
カインはかつてセシルと共に滅ぼしたミスト村を歩いていた。まだ生々しく残っている
傷跡。
あの時、母の亡骸に泣いてすがり付く幼女。
驚きと共に憎しみ、怒りを宿した瞳。そして・・絶望。
暴走した召喚獣に吹き飛ばされた自分が見たのはただ座り込んで泣きじゃくる幼女の姿。
再び会い見えたときは、決意と覚悟を宿した壮麗な彼女だった。
「リディア・・・」
不意に自分の口から漏れた言葉にカイン自身が驚いた。と同時に自分の手に温もりを感じた。いつのまにかリディアが傍に寄ってきていた。
「宿に泊まるよね?」
「・・・」
「泊まっていってよ」
「・・近くに森があるからそこにいる」
「・・・」
「俺には、この場所は無理だ・・・」
半ば強引にリディアの手を振り払い村を出て行った。
一人残されたリディアはただ去っていく、カインの後ろ姿を見送った。
日が落ち辺りを漆黒の闇が襲う。
焚き火の前にカインは座り込み、リディアが握ってくれて左手を見つめていた。
ふと眠っていたはずの飛竜が突然顔をあげ辺りの気配を探り出した。
敵かと槍を構えるがどうもそんな感じではないようだった。
「うっきゅ〜〜〜〜」
草むらから突如右手を挙げてポーチカが飛び出してきた。
「うっきゅきゅ〜〜〜」
どう驚いた?といわんばかりの表情をするポーチカ。
最近誰かさんに似てきたなと深いため息を吐くカイン。となると次は・・。
「見つかった〜〜〜?ポーチカ?」
草むらからひょっこりと顔を出すリディア。
「見い〜つけた」
と得意げな表情を見せるリディア。
「・・で何用だ?」
「うん?差し入れだよ」
カインの目の前に、サンドイッチとハーブティーを差し出した。
焚き火の前に座って有り難くリディアが持ってきた差し入れを食べるカイン。
それを見て微笑むリディア。
なんだか急に顔が赤くなるのを感じたカインは、咳払いをして話しかけた。
「村に戻らないかの?」
「傍にいたら迷惑?」
「いや・・好きにすればいい・・」